「カリフォルニア初 スタンダード・プードル アーチ号」

前編

ファビオさんがガイドドック(盲導犬)を連れている。
カリフォルニアでスタンダード・プードル第一号の「アーチー号」だ。
今回はファビオさんのお話を載せてみました。
後編にはアーチーの一日特集
特別編には盲導犬学校訪問記事(訓練士インタビュー)を予定しております。
アーチは他のガイドドックと同じ過程をすごしている。
ガイドドックの血筋のワン子がうまれると
子犬達は一才、一才半まで仮の家庭でペットとしてすごす。
仮の家庭とは・・・
ボランティアでそんな子犬を途中まで育ててイイよーという
方々のおうち。
パピー・レイサーとよんでいる。
A

申し込みをすると、盲導犬学校が
子犬に敵した環境であるか、などの厳しい検査をおこなう。
子犬を育てるのに大丈夫許可がでると
子犬はそこで人間の生活を共にする。
子犬でも「普通の犬ではない」特別扱いもしてもらえる。

例えば子供の家庭にいった子犬は、そこの家の子供と
学校にも行くことが時々許される。
大人は仕事場にも連れていけるという。
もちろんレストラン、バスにも乗れる。
B

家庭でもしつけもされるわけだが、もし、キチンとしつけられなかったら・・・
大丈夫。
このパピーレイサーには地域ごとにチームが組まれ
月に数回ミーティングもあり、
他のベテラン組が教えてくれたり、
学校の方々も来てくださるという。

で、人間の愛情に包まれスクスク育って一年半後に
学校へ戻る子犬達。
それから訓練が6〜8ヶ月おこなわれる。
でもすべての犬がガイドに敵しているわけでは無い。
適さないと判断された犬はアダプション(里親)にだされる。
もちろんパピーレイサー(育てた家庭)にも一番で
里親になる資格があたえられる。

アーチーのパピーレイサーさんは独身女性(55才)だったそうだ。
今でも個人的な連絡は取り合っているそう。
アーチーの写真など送ってもいるとか。

さて、そんなガイドドックがほしい場合
学校に申し込みをする。
すると学校が申し込んだ人間の自宅に調査にくる。
犬を飼える状態か、犬に負担がかからない環境かを調べる。
そこで大丈夫といわれれば、ガイドドックを受け取ることのできる
許可がおりる。

そして受け入れる人間が学校に28日滞在しなくてはならない。
トレイナー(訓練士)にライフスタイルを厳しく
チェックされるそうだ。
日頃学校に行く人間か、などその方の日頃の生活を理解してもらう。
トレーナーは受け入れる人間の年、動作、日課、性格、
歩く早さなどをしっかりチェックしなくてはいけない。
トレーナーが犬選びをしなくてはいけないからだ。
学校によって違うが16才からガイドドックをもたせてもらえるので
若い遊び好きな方には多少アクティブな犬が。
お年の方にはのんびり屋の犬が、選ばれる。

はじめの日には犬には触れない。
トレーナーが犬となりハーネスを自らまとい、指導をする。
一緒に歩き方、早さ調整、号令の仕方など。
そして人間のクセなどをトレーナーが理解して
犬選びの参考にする。
C

そして、犬選びが決まった日には生徒(ガイドドックをうけとる人間)
はひとりで部屋にいなくてはいけない。
トレーナーが自分に合う犬を連れてきてくれる
感動の日でもある。
ファビオさんもドキドキしながら一人で部屋にいたという。
ノックがされ、トレーナーと犬が入ってくる。
いきなり犬にベロベロなめられ、甘えられたという。
フワフワしたひとなつこい犬を彼女はスグに気にいる。
これがアーチー号とのはじめての出会いだったそうだ。
アレルギーの問題があるのでアーチーが選ばれる。
D

それから生徒と犬とトレーナーをまじえてのトレーニングが
はじまる。
彼女は昔、シェパードのガイドドックをもっていたのだが
だんだん彼女を守るようになりガイドドックとしての
生活は断念され、その犬は普通のペットとして暮すようになったという。

28日がたち、卒業式(月二回)がやってくる。
たいていパピーレイサーも招待されるという。
かならず、涙、涙の感動のお別れ式になるという。

アーチーを買ったのか?
いや、お金はいっさいかからなかったという。
「タダ」である。
では学校は、訓練士達はお金をどこからカバーをしているのか?
学校の職員の数人には「資金あつめ」の仕事をしている。
自ら、電話、ネットを使い「スポンサー」を探す重要な仕事だ。
ゴルフ場、大手マーケット、会社などがスポンサーシステムを
組んでくれているそうだ。
E
例えばスーパーマーケットで買い物をする。
何パーセントかがガイドドックスクールに送られるシステムになっている。
だから、学校にもお金に余裕のあるトコ
そうでないトコがでてきてしまう。

余裕のある学校ではガイドドックの獣医代まで永遠に
カバーしてくれるという。
アーチーは自己負担になるという。
グルーミング代はワン子美容院によって扱いが違う。
普通の犬と同じ金額を請求する店もあれば
「タダ」の店もあったり。
私の店は普通料金の三分の一の料金をいただいている。

一つ気になることがある。
犬のトイレについて。
犬のトイレの後始末は法律で決まっているのだが
ガイドドックは特別なのか?
答えは「やはり特別」なようでとらなくてもイイ・・そうだ。
しかしどの学校でも「とること」ことを教えている。
ガイドドックをもつ人間も「とる」ことをこころがけているそうだ。
犬のしている体に手をあてて位置の確認を試みるという。
でもたいてい家族や友人が手伝ってくれるという
位置を教えてくれたり、かわりにとってくれたり。
時にはぜんぜん知らない方が手助けもしてくれるという。

目の不自由な方がこんなに努力をしているのだから
目の見える私達は「あたりまえ」として犬のトイレの始末を
心掛けたいものだ。

ガイドドックはどこでも連れていけるものと思っていた私。
連れて行けない所もあると知り少しショック・・・。
連れて行けないところとは・・・
なんと、一般の家に・・だそうだ。
家の方々の許可がないと入っていけないルールがあるそうだ。
一般の家庭が「拒否」をすれば
ガイドドックは入れないそうだ。
ファビオさんは「そんな家庭には訪問しないけど」と笑っていた。
「私もそんなトコいかない」とお互い笑う。

 

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