第1章
一流グルーマー、訓練士について
第2章
「プロのボランティア精神」
第3章
「しつけ教室」の内容

 

第1章 一流グルーマー、訓練士について

「グルーマーになれるでしようか?」という相談を
よくされてきました。
私はグルーマー、訓練士には誰でもなれると思います。
ただし「良いグルーマー」「良い訓練士」に
なるにはそれなりの修行が必要のようです。

私が思う「一流グルーマー」とは?
ワン子の飼い主の目の前で仕事ができるグルーマーを意味します。

もちろん飼い主が近くにいれば
ワン子は落ち着かなくなるもの。
グルーミングがしずらいと思います。(絵1)
犬の扱いに自信がない方にはオススメできない事の一つですが。

では、ビデオカメラはどうでしょう?

仕事の一部始終をビデオカメラに収め
後でその飼い主に見せることができますか?
「見せられる」グルーマーは一流の仲間入りでしょう。

「見せられない」方は何かが間違っているのでしょう。

グルーミング法はイロイロです。
訓練もそうですが
ワン子には個人差があり
それにあわせてグルーミングの方法を変えてゆけば
ワン子には負担がかからないはず。

いろんなやり方を知る人こそ
いろんなワン子を理解しているという事になるはず。
「グルーミング」「訓練」も同じ事が言えると思う。

「どんな訓練法が良いのか?」
その答えも「ワン子に聞いてみて」だ。
ワン子に負担がかかるのなら考えを改めた方がいいのかも。

よくイギリス式、チョークチェーン式、クリッカー式
アイコンタクト・・などなどを耳にするが
チョークチェーンにしてもやり方はさまざまだ。(絵2)
プロは力加減などをコントロールできるが
素人さんにはそうゆう加減がシックリいかない。
本、マニュアルは逆効果・・の場合もある。

 

第2章 「プロのボランティア精神」

ワン子社会向上という言葉を耳にする。
日本とアメリカではなぜ違いがでてくるのか?
よく質問されるのだが
ワン子歴史の長さもあるが
その理由の一つに
「プロのボランティア精神」が関わっていると思う。

例えば「犬の美容師」
グルーマー(トリマー)は特殊技術を持つスペシャリスト職・・
として日本では、ちやほやされている。
学校でもかなりの時間やお金を必要として「資格」までとれる。

高いお金、ツライ修行を積んで築いた私のウデを
「絶対に安売り」などできない・・・と
誰でもそう思うのは当然である。

私が個人的に思うグルーマーの職の意味は
「ワン子の幸せ」の手助け・・だと思う。

ワン子がキレイだと人間に注目される、触ってもらえる、
ダッコしてもらえる・・・。(絵3)

しかしワン子が汚いと
可愛がられ方まで半減してしまうと思う。
他人から(社会)「汚い」「臭い」で
ワン子社会のレベルも落ちてしまう。(絵4)

ただし、間違ったグルーミングをされたワン子は
(長時間かかったり、ストレスがたまるなど)
家に帰りグッタリしたり、隠れたり、
下痢をしたり、体調を崩し飼い主を心配させ
「良い思い出」は作れない。(絵5)

常にペットとして可愛がられているワン子が
キレイになっていられるように
働き掛けるのが、
プロのグルーマーの仕事・・・・
と思う。

そして「しつけ教室」
一人でも多くの飼い主がこのプログラムに関われば
イヤでもプロの人々に会えたり
イヤでも自分のワン子と一緒にすごせる時間が作れる。

しつけ教室内容も大切かもしれないが
私が思う意味は

ワン子と飼い主のコミュニケーションの場を(時間)
うまく作ってあげられるのが
一流の訓練士・・・だと思う。

訓練にはイロイロな方法がある。
エサを使う、チョーク、クリッカー、アイコンタクト、etc ・・・

私はどれでもいいと思う。
ワン子の性格にあって
飼い主が楽しめれば「良い思い出」がつくれるはず。
「良い思い出」がつくれれば「キズナ」も深くなり
お互い、理解もしやすくなり
ワン子の一生を真剣に思えるのでは?

いろんな「しつけ教室」がここアメリカにはある。
私が今、通う「しつけ教室」は
歴史50年以上もなる
「サンディエゴ・オビディエンスクラブ」が主催する
かなり有名な教室だ。
毎週木曜日の夕方7時に100匹ものワン子が集まる。

どんな事をしているのか?
チラッと紹介いたします。

 

第3章 「しつけ教室」の内容

うちのヨーヨー(ロットワイラー)も8才に
なってしまった。
大型犬の8才は「年寄り組」に入ってしまう。
その証拠に寝る時間が増えてきた。

「思い出つくり」に
しつけ教室に通おうと勝手な企画を思いついた。

7年ぶりの「オビディエンス」を受けるはめになった
ヨーヨー。
実は子犬の時に私が訓練を入れたワン子だった。
いつのまにかヨーヨーの飼い主が
私の旦那になっていた。
・・・・つまり・・・
私は客に手を出したわけだ(笑)

旦那も娘も一緒の参加。
レジストレーション(受け付け)を始めると
私を知る訓練士さん達が
どのクラスに行くのか?質問してきた。
「ドックショーのクラスに入るんでしょ?」と
からかわれる。(写真1)


私がショーアシスタントなどをしていたのを知っているのだ。
私は「ドックショーは行った事ないから」と笑いながら答える。

クラスは分かれている
ドックショーにかかわりたい人はそんなクラスもある。
ジャッチが指導者となり
触診、歩き方など指導するクラスだ。
「オビディエンス」(家庭訓練)にも「クラス1」が初心者クラス
クラス3にすすめられたが、私はクラス1を希望した。
はじめから体験したかったからだ。

黄色いジャケットを着た訓練士さんのまわりを
ヘラヘラした犬達と緊張した飼い主が
集まった。
1クラス10匹くらいだ。

訓練士さんの話が始まる。

「どうして、しつけ教室が必要だか説明します。
もちろん貴方方飼い主さんの生活を助けるわけでもあるが
我々人間、いつどんな事がおこるかわからない
考えられない事がおこり
ワン子を手放さなければならなくなる場合もある。
もし、これから我々がおこなうリード・トレーニングを
されていればアダプション(里親)に出した時
新しい飼い主が見つかりやすいし
新しい飼い主と早くコミュニケーションを
とることができるわけだ。

なにもかもワン子のため・・・
だから私は30年以上、ここで一銭ももらえないが
がんばっている。
もし私を可愛そうに思うのなら何かくれ・・」と
手のひらを出し、ふざける訓練士。

みんな爆笑する。

少し緊張が和らいだ気がした。
巧みなトークが私たちに笑いをくれる。
この黄色いジャケットを着た訓練士達・・・
みんながボランティアで教えている。

飼い主が払う$35は3ヶ月分の参加費で
主催者のクラブにいってしまう。
そのお金でレスキュー、クラブ活動、などに使われるそうだ。

このコースが終わっても続けたい人は$25を払い
延長もできる。
中には何年も通う方もいる。
顔なじみができるとクラスが終わっても
「犬の話」でなかなか家にみなさん帰らない(笑)
時々、犬抜きでパーティなんかもある。
ハロウィーンにはワン子の仮装大会もある。

クラスで説明を受ける中でカバンを肩にかけている女性がいた。
訓練士は「カバンは車の中に入れてくるか、
現金がいっぱい入っているのなら私にズッとあずけなさい」と
また面白い事を言って私達を笑わせてくれた。(写真2)

革のリードを使用すること(すべらないから)
チョークチェーンの選び方、付け方、などの説明を受けた。

このようなリードトレーニングは必要だ・・と
個人的に思う。
クリッカー、エサもいいが
もしワン子が第三者、獣医、美容、ペットホテルに
行くことになれば
リード慣れしていれば負担も少ない・・と思う。
アイコンタクトも見知らぬ人にされれば不安が倍増するだけだし
エサも緊張していれば食べる事もしないはず。
他の人間が楽だと、ワン子にも都合がいいはずだ。

リードの持ち方指導を受ける。
飼い主は緊張しているがワン子達は興奮している。(笑)

みんなが列に並ばなくてはならない。
ここで訓練士はさすがプロ!と思った。
説明をしているあいだ
しっかり観察もしていたようで
ワン子の並び方も考えていた。

小さい犬に興味をもって落ち着かない犬の横には
犬にまったく興味のない犬をならばさせた。

号令(指示)をかけるのでそれにみんながどのように
従うかを説明する。

「ふぉーわーど」(前にススメ)でいっせいに
飼い主が犬を左につけて歩かなくてはならない。

「らいと・たーん」(右へすすめ)で
みんな右に進む(写真3)

「らいと・あばうと・たーん」(右まわりで逆方向に進む)
で、みんなまわれー右っして進む・・・

「ほうと」(止まれ)で
止まって犬に
「すいっと」(座れ)を命じる。(写真4)

「ぷれいず・ゆあ・どっく」(ほめる)で犬を大げさに
誉め称えなくてはならない。
みんな飼い主は緊張のとれない顔で犬を
さすったり、声をかけていた。
もちろんゴホウビをあげてもいい。

こんな感じで犬とウロウロして自分の犬が
他の犬に吠えかかるのを見て
アセル人もいる。
止め方などのアドバイスを指導してもらったりするのだが
自分の犬の違った様子にはじめは戸惑う人が多い。

時間は40分くらい。
おしゃべりしたり、訓練したり・・・
あっというまに時間は過ぎる。

訓練士から「最後の言葉」もある。
「今、おこなった事は一日10分は各自おこなう事が
大切である。
毎日おこなう事が大切。
ただし、女性は日曜日はやらなくていいです」
みんな爆笑した。

「このクラスを次回繰り返したい方はまたどうぞ。
次に行きたい方はクラス2に行ってください」

私は次回はクラス2に行こう・・とヨーヨーを見つめた。

次の週「クラス2」に入った。
そこには違う訓練士さんがいた。
「クラス1」からきた犬もいるが
何回かこのクラスにいるワン子もいた。
集まった数は12匹だ。

「クラス1」と同じ事をする。
それに「すてい」(まて)が加わった。
犬に号令をかけて座らせてジッとさせる・・・。
数秒・・・(写真5)

「かーむ」(来い)でリードを引き犬を呼ぶ
自分の前に犬を座らせる。
「りりーす・ゆあ・どっく」の合図で
犬を自分の左側につけて座らせる。(写真6)
で、ほめる。

それから二つのチームに分られて
飼い主と別の飼い主が、対向線上に向き合う。

犬と一緒に他の犬や人とすれ違う練習だ。(写真7)
その時犬はクンクンと匂いをかいではいけない。

中にはジャレ付こうとしたり吠えたりする犬もいて
飼い主をビビらせる(苦笑)

ここで自分の犬の性格も理解できる。

私はここで旦那と交代して
娘とその様子を見学する事にした。
緊張したマイク(旦那)と
迷惑そうな顔をして横目で私を見つめるヨーヨーがそこにいた。(笑)

緊張が伝わり面白くなさそうなヨーヨー。
いきなり動きが鈍くなる。

私は「楽しませてっヨイショしてー」と怒鳴る(笑)
旦那は「おやつ」でご機嫌トリを始めた。

娘と私は笑いをこらえるのがやっとだった。

三週目「クラス3」に入った。
内容は今までのに
「立ってまて」が加わり
訓練士が触診(体に触る)をするあいだ犬は動いてはいけない。(写真8)

それから自分の犬の歯を、足の裏を
近ずく訓練士に見せなくてはならない。
きっと獣医さんのところへ行く時役にたつのだろう。

みんなが犬を左側に座らせる。(写真9)
一組が交代でそのあいだを通る。

通る最中は匂いを嗅がせてもいけない。
座って通るのを待つ方も、匂いを嗅がせてはいけない。

「ふぉーわーど」(前にススメ)に
「すてい」(まて)もだんだん時間を長くする。
飼い主もステイする犬の真後ろに移動したりする。
犬はジッとしていなければならない。

このクラスも当然のようにヨーヨーはクリアーできる。
次回は調子にのって「クラス4」に行こうと考えている。

12月に入りホリデーシーズンになり
「しつけ教室」は休みに入った。
また、始まり次第報告をいたします。
お楽しみに♪